
3月9日。
この日は「39(サンキュー)」の語呂合わせで「ありがとうの日」とされている。
ここ、株式会社ジャニーズ事務所でも、例外では無かった。
社長室には、SMAP(スマップ)、TOKIO(トキオ)、V6と、豪華メンバーが揃っていた。
まずスマップが、「ありがとう(僕の大好きな言葉。僕の大切な人へ)」と名曲『ありがとう』をジャニー喜多川社長に送り、V6が「君がいてくれて救われたんだ。『ありがとう』の言葉をただ言わせて欲しい」と、
名曲『ありがとうのうた』を、TOKIOが、「ありがとう・・・勇気をありがとう」と、
名曲『ありがとう・・・勇気』を、それぞれ送った。
「ぐすん・・・」と感涙しているジャニー喜多川社長。
同じ頃。会議室にて、KinKiKids(キンキキッズ)の、堂本光一と堂本剛は悩んでいた・・・。
他の主力三組と違い、自分達には「ありがとう」を主題とした持ち歌が無いのだ。
Family~ひとつになること(作詞:堂本剛。作曲:堂本光一)のように、合作するしかないとの結論に至った。
そして数時間後。二人も嬉々として社長室に向かう。
●曲名:ありがとう 作詞:堂本剛 作曲:堂本光一 歌:KinKiKids
「 ありがとう 日本から失われた言葉 ありがとう
ありがとう 本心で言ってる人を見つけるには日本から離れないとね ありがとう
ありがとう 言葉だけのありがとう ならいくらでも見かけられる ありがとう
ありがとう 誰もが心の底から感謝出来ない言葉 ありがとう
ありがとう とりあえずの ありがとう
ありがとう いつからこの言葉は言葉だけになって意味を亡くしたのか ありがとう…
ありがとう みんな ありがとう 本心かなあ?
ありがとう 本当に感謝出来てるかなあ? ありがとう…?
ありがとう…?? 」
「どうですか?」自信ありげに尋ねる。剛と光一と田中。
「シネっ」あまりにくだらない歌詞に憤慨したジャニー社長は、アサルトライフルを発砲した。
「光一、危ないっ!!」咄嗟に、身を挺して光一を庇う剛。
ライフルに打ち抜かれる剛。
「こっ、光一・・・」
「喋るな、剛・・・。ドラゴンボール7個集めるから、」
「普段は照れ臭くて中々言えないけど、ありがとうな。生まれて来てくれて、キンキでいてくれて・・・」
「何言ってる。俺も、俺も・・・ありがと・・・、」
その時だった。
『嵐』の大野智、二宮和也、松本潤、櫻井翔、相葉雅紀、
『NEWS』の山下智久、錦戸亮・・・。と、とにかくなんか他のメンバー、
『関ジャニ∞』の横山裕、村上信五、渋谷すばる、丸山隆平、安田章大、大倉忠義、
K(亀梨)A(愛)T(田口)-T(田中)U(上田)N(中丸)の亀梨和也、淳之介、田中聖、上田竜也、中丸雄一、
『Hey!Say!JUMP』の山田涼介・・・山田涼介・・・山田涼介、
タッキー(滝沢秀明)&翼(今井翼)、ベッキー・・・。
キンキの二人を慕う後輩が駆けつけて来たのだ。
そして「あ~り~が~10(とお)~」と、即興で出来た感謝の歌をキンキに捧げる。
みんなの、ジャニーズファミリーの、キンキへの強い「ありがとう」の気持ちがつよい光となって、
剛の傷を癒したのだっ!!
「ナニィィィィィッ!?」驚く、ジャニー社長。
「ジャニー」「さん」
と、ジャニーに近付くキンキ。
「くっ・・・」
観念するジャニー社長。
「ありがとう。ジャニー社長、ありがとう」心の底から感謝する、剛と光一。
「!?」驚くジャニー社長。
「フフ。ミーの、マケだ・・・」
「ぐすん・・・」その一部始終を見ていたメリー喜多川は、ただただ感動していた。
Family・・・君がいるからひとつを生きる事、恐がらない恥ずかしくは無い。
Family・・・君がいるからひとつを生きる事、疑わず疑いもせずに歌えるよ、照らせるよ・・・、
Family・・・君がいるからひとつである事、失わない恥ずかしくは無い。
Family・・・君がいるからひとつを生きて来た、疑わず疑いもせずに歌えるよ、照らせるよ・・・、
ありがとう
繫ぎ合わせた今は、ひとりだけのものじゃない。
この景色は數々の犧牲を越えた希望の海・・・愛も求めるものじゃいけない。
波へとそっと・・・、捧げて~いくものなんだ。
君がいるから・・・僕がいるから・・・、
Family・・・君がいるからひとつを生きる事、疑わず疑いもせずに歌えるよ、照らせるよ・・・、
ありがとう
ジャスラック社員「やれやれ。まあ、今日は『ありがとうの日』だし、大目に見てやるか・・・」