「くそ、春め……」
夏と秋と冬は春に対して嫉妬していた。
春分の日、つまり春の日。
「何故、俺たちの日はないんだ……」と。
「それはどうかな?」と、ハゲ。
「誰だ!?」と、三人(三匹)。
「私は、神様だ」
「なるほど。それで?」
「お前等の日もあるじゃないか。たとえば、秋!!」
「はい?」
「秋分の日があるだろうが!」と豪語する神様。
「あっ!? そうだった……」バカだった。
「そして、夏!!」
「あ?」呼び捨てにされた事が気に入らないらしい。
「お前の日もあるだろ?」
「デタラメ言いやがって! 夏分の日なんてねえだろうが!」怒り狂う夏。
「夏といえば?」
「花火」
「夏といえば?」
「カキ氷」
「夏といえば?」
「甘酸っぱい思い出」
「夏といえば?」
「海」
突如として、神様と夏の連想ゲームが始まっていた。
「てめえ、何が言いたい!?」気は優しいが短気な夏。
「ふふふ。そう、夏といえば……海だろうが!!」満面の笑みでそう告げる、神様。
「……」
「あっ!?」しばしの沈黙の後、何かを理解した夏。
「そう。海の日じゃ」ニヤリ神様。
「神様……」
「僕達、間違ってました」
夏に続き、秋が言葉を続け、謝罪する。
「わかればいいんじゃよ」二人を優しく抱きしめる神様。
「春、ごめんな……。ごめんな」
「いいんでござるよ。いいんでごさるよ」笑って二人の罪を許す春。
「……」冬は、入水自殺した。
●主題歌:縁(えに)を結(ゆ)いて 堂本剛
「 この花よ…… 春夏秋冬、赤咲いて・・・、
愛にキラリ極み、光り……。
誰もみな……産声から始まった『今』を、この国で……彩ってる。
縁を結いて……生きている。12色と1色あたし……、 」
ジャスラック新人社員「……」
ジャスラック先輩社員「行くぞ」
ジャスラック新人社員「えっ、でも……先輩!? 無断で歌詞使ってますよ?」
ジャスラック先輩社員「歌詞? お前には、縁を結いてが、歌詞に見えるのか? あれは、日本への、星への……祈りだ! 歌ではない。故に、誰が使っても問題のない、祈りの言葉だ」